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NAND のバックアップやリストア, 構造についての解説をします。




NAND は PSP の本体に内蔵されている フラッシュメモリのことをいいます。
これは FW や 設定ファイルなどを保存するために使われいます。

NAND は PSP-1000 では 32MB, PSP-2000 では 64MB の容量があり Lflash(flash0,1,2,3), IDStorage というように領域がそれぞれ分けられています。
また その領域ごとに決められた役割を持つファイルが保存されています。



Lflash(flash0,1,2,3)について:

Lflash は主に flash0,1,2,3 というように分類されています。

IPL は PSP が起動した際に flash0 から起動させるためのモジュール(XMB, や UMD, メモリースティック などを動作させるための機能)を読み込む役割を持ちます。
そして flash0 に保存されている FW のモジュールが PSP を起動した際に IPL によってそのモジュールを読み込むことによって PSP を起動します。
そのため flash0 の何らかのファイルが欠如または破損すると  PSP は起動できなくなりますが パンドラバッテリーを使うことによって復旧することが可能です。

flash1,2,3 は設定ファイルや PS Store で購入したゲームの情報などを保存するために使われます。
これらの ファイルが破損すると PSP の動作に不具合が生じたりしますが 初期化することによって元の設定に戻すことができます。

Idstorage について:

Idstorage には それぞれの PSP 固有の本体情報(MAC アドレス など)と PSP の基板ごと UMD ドライブや液晶画面といった それぞれのハードウェアを制御する方法が異なるため それを識別するための情報などが格納されています。
そのため PSP のそれぞれの本体用に設定された情報が保存されています。

この Idstorage を他の PSP のものに書き換えてしまったりすると その本体を正常に動かすための異なる情報を読み込んでしまうため 様々な不具合(UMD ドライブ, 無線LAN, マジックゲート機能 が使えないなど)が発生します。

しかも Idstorage はすべての PSP で異なる情報が含まれているため 完全に元の状態に戻すことができないため扱いには注意が必要です。
しかし 最近では Universal Unbricker v7 から追加された IDStorage tools で Idstorage の一部を復旧することができます。

NAND のバックアップとリストアについて:

NAND に保存されている Lflash(flash0,1,2,3)や Idstorage などのすべてのデータをまとめて nand-dump.bin として保存することを NAND のバックアップといいます。
そして このバックアップした nand-dump.bin を再度 PSP のNANDに書き戻すことを NANDのリストア といいます。 

この NAND のバックアップとリストアによって PSP を NAND のバックアップを取った時の過去の状態に戻す(復元する)ことができます。 

NAND のバックアップとリストアは Universal Unbricker や NAND Manager といったツールで行うことができます。

NAND のバックアップとリストアの有効な使用方法:

NAND のバックアップとリストアは IPL, Lflash(flash0,1,2,3), IDStorage などが破損して PSP が壊れた場合やPSPを前の状態に復元したい時に使用します。

例えば CFW 5.00 M33-6 をインストールした状態でバックアップを取っておけば いつでも CFW 5.00 M33-6 の時の状態に戻すことができます。
こ れによって 公式 FW や 他の CFW から 5.00 M33-6 に戻したくなったときに わざわざパンドラバッテリーを使って CFW 5.50 M33-6 をインストールし直さなくても バックアップした NAND をリストアすることによって簡単に元に戻すことができます。

また PSP の NAND に保存されている IPL, Lflash(flash0,1,2,3), IDStorage のすべてが破損したとしても 破損する前に NAND のバックアップをしておけば修復することが可能です。
flash0 だけが破損した場合は パンドラバッテリーで復旧させることができますが パンドラバッテリーでも復旧できない Idstorage などの領域でも NAND のバックアップとリストアで前の状態に復元することができます。
ただし Lflash(flash0,1,2,3)や Idstorage などが破損する前にバックアップをとっておかなければ復元することはできません。

NAND の Bad Block について:

NAND のバックアップをしていると bad block at ... と表示されることがあります。
この Bad Block は データの読み書きができない不良ブロックのことを示します。

これは 液晶のドット抜けがあるように NAND でも製造の都合上で初めから データの読み書きができない不良ブロックがあることがあります。
また NAND にデータを読み書きしていくうちに劣化して不良ブロックが新たに発生することもあります。
その不良ブロックを Bad Block として扱うことによって そこにデータが書き込まれて不具合が発生すると行ったことを未然に防ぎます。

そのため Bad Block が存在したとしても 通常では特に問題はありません。
た だし NAND をバックアップした後に Bad Block が発生した場合 Bad Block が発生する前の NAND をリストアしてしまうと データの読み書きができない不良ブロックに該当するデータが欠如しまいシステムに不具合が発生する恐れがあります。

これを防ぐために NAND をバックアップした際に表示された Bad Block の個数を覚えておくことをお勧めします。 
また NAND をリストアする時は一度 NAND をバックアップしておくといいでしょう。

NAND のバックアップとリストアの注意点(リスク)について:

このように NAND のバックアップとリストアにより簡単に PSP をバックアップした時の状態に戻す(復元する)ことができるため便利な反面 大きなリスクが伴います。
この NAND 書き換えのリスクを理解した上で使用するようにしてください。

NAND には本体の固有情報が保存された Idstorage の領域が含まれているため 別の PSP でバックアップ した nand-dump.bin を IDStorage 付きでリストアしてしまうと IDStorage が違うものに上書きされてしまい様々な不具合(UMD ドライブ, 無線LAN, マジックゲート機能 が使えないなど)が発生します。

このように 違う機体の IdStorage を書き込んでしまうと その機体で動かすための情報がないため動作しない。
また それだけではなく 違う機体のよくわからない情報で無理やり動作しようとしてしまうので 最悪の場合 ハードウェアにダメージを受けることがあります。
つまり症状としては「起動しない」から始まって「PSPが全く起動しない」「起動したけど UMD が動作しない」「ワイヤレスLANが使えない」「一度は起動したけどその後全く動作しなくなった」など何が起こるかわかりません。
そのため PSP を複数持っている場合や他人の PSP を扱う際などは 別固体の PSP でバックアップした NAND はリストアしないように注意してください。
また パソコンに NAND を保管した場合でも どの PSP でバックアップしたかわかるように メモなどするようにして保管するようにしてください。

上記のようなリスクがあるため NANDのバックアップとリストアによるトラブルを避けるためにもあまり多用しないことをお勧めします。
単に CFW のバージョンを元に戻したり flash0 だけが破損して復旧させたい場合などは パンドラバッテリーを使うなど考慮するようにしてください。 

また パンドラバッテリーでもPSPが復旧できなくなった場合に備えて NAND のバックアップをしておくことお勧めします。

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